開かずの小屋(あかずのこや)

『開かずの小屋(あかずのこや)』は昔流行ったダジャレ怪談で、キレのある関西弁が特徴のお話です。

実はこのアーカイブサイトの関西弁に関しては、未だきちんとした検証がされておりません。

関西の方には申し訳ないですが、『子供用の怖いダジャレ話』と割り切って、読んでいただけると嬉しいです。

『開かずの小屋(あかずのこや)』のお話

「あと調べていないのは、噴水の横にある『例の小屋』だけね。」

ポヨはケメ子に確認する。

ケメ子は手に持った鍵束をぎゅっと握りしめ、コクンとうなずいた。

二人の祖父が亡くなってからまもなく四十九日。

頑固で親戚付き合いをほとんどしなかったゴン蔵だが、孫のケメ子とポヨ美のことだけはたいそう可愛がっていた。

そのゴン蔵が死ぬ間際に、二人に鍵束を渡してこう言ったのだ。

「…俺が死んだらこの屋敷をやる。二人で自由にするといい。…仲良くな。」

そして今、二人はゴン蔵が暮らしていた広い屋敷を、一つ一つ調べているのであった。

 

「ポヨ美ちゃん、あの小屋って昔からおじいちゃんが “絶対に開けてはいけないよ” とゆうてた小屋よね?」

ケメ子は歩きながら、おそるおそるポヨ美に尋ねた。

「そうよ。お爺様が開けてはいけないと言っていた小屋よ。でも今ならきっと許してくれると思うわ。だって、今まで見て来たところにはろくなものがなかったじゃない。」

ポヨ美はそう言ってケメ子をキッとにらんだ。

他人の言うことをなど聞かない『わがままポヨ美』である。ケメ子はそれ以上は何も言えなくなった。

ポヨ美には借金がある。悪い男に騙されて、多額の借金を抱えているのだ。

だから屋敷に金目のものがあったら売っ払って借金を返そうと思い、嫌がるケメ子を無理やり屋敷調査に連れてきたのだ。

「ぐずぐずしてないで、早くこっちに来なさい。ほら。とっとと開けてよ。」

小屋につくなり、ポヨ美はケメ子に強い口調で言った。

今まで調べたところには、金目のものはなく、どちらかと言うと祖父の趣味で集めたガラクタばかりだった。

ポヨ美はイラついている。

ケメ子は死んだ祖父に心の中で謝ったあと、鍵束から一番立派な鍵を取り出し、小屋の鍵穴に差し込んだ。

…ガチャリ…ギギギィー

鍵をまわすと、重い扉はなぜかひとりでに開き、湿った空気が二人の顔を撫でた…

「ほら、とっとと入って!!」

ポヨ美に押されるようにして、ケメ子は小屋に踏み込こんだ。

ケメ子を盾にするように、後ろからついてくるポヨ美…

電気のスイッチを探し出し、明かりをつけたとたん、二人の目に山積みになった黄金色こがねいろの物体が飛び込んできた!!

二人は思わず叫んだ!

<<恐怖音>>

あー!カズノコやん!!

あー!カズノコやん!!…? あカズノコやん… あかずのこや…

『開かずの小屋』

協会による独自採点(5段階)

  • 伝統のネタ度:★★★
  • ネタ文字数の長さ:★★★
  • むりくり度:★★★
  • 怖い度:★★★★
  • 腐っていた可能性:★★★★★
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