『悪魔の血鴉(あくまのちがらす)』はぎなた読みのおもしろ怖い怪談です。
オチは『三つ目鴉』とほぼ同じです。
おもしろ怖い話『悪魔の血鴉(あくまのちがらす)』
全国動物園会議がおわり、一週間ぶりに動物園にもどってきた園長は、大きくへこんだ扉をみて言葉がでなかった。
『空中動物園』とも呼ばれるこの白鳥動物園は、動物が放し飼いにされており、低空ロープウェイで園内をまわれることが自慢の一つだ。
区画と区画の間には高い壁と頑丈な扉があるのだが、その扉の一つが大きくへこみ、鋭い爪跡がいくつもついていた。
よく見ると、あたりのベンチや水飲み場なども傷だらけで、そこらじゅうにお酒の瓶が転がっている。
会議中に緊急連絡が来たことをは覚えているが、確か「酔っ払いが大暴れしている」といった内容だったはず。
ちょうど大切な発表のタイミングだったので、よく確認もせず、そのままにしてしまったのだ。
しかし、扉の壊れっぷりや設備の爪跡を見る限り、とても人間の仕業とは思えない。
あと時きちんと確認しておけばよかった、と園長は思いつつ、忙しそうに走り回っている飼育員の一人に怒鳴り声をあげた。
「おい!お前!これはどういったことだ!?なんで扉がめちゃくちゃになってるんだ!?」
怒鳴られた飼育員は、気まずそうに目を逸らし、ボソリとつぶやいた。
「あー…、熊の力っす。酔っ払った…」
あー…、熊の力っす…? あー熊のちからっす… あ熊の血がらっす…
『悪魔の血鴉』
協会による独自採点(5段階評価)
- 伝統のネタ度:★
- ネタ文字数の長さ:★★★
- むりくり度:★★★★
- 怖い度:★★★★
- 飲んだお酒のランク:★★★★★

